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┏┏┏ 公益社団法人 京都府介護支援専門員会
┏┏ ★ メールマガジン ★
┏ 2014/3 ★ 通算035号 ★
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□■2014年3月28日配信 通算035号□■
CONTENTS――――――――――――――――――――――――
_/_/_/京都式オレンジプラン(その3)
_/_/_/全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料より
_/_/_/事務局からのお知らせ
_/_/_/ひとこと
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■京都式オレンジプラン(その4)■————————-
前回に引き続き、認知症対策の方向性【8つの課題】を複数回メルマガ
において紹介致します。
京都地域包括ケア推進機構
http://www.kyoto-houkatucare.org/orangeplan/
今回は、課題6【認知症ターミナルケアにおける対策】について・・・
住み慣れた地域で、認知症の人の意思と尊厳が尊重されながら最期を迎
えることができる医療と介護の体制の構築が目標に掲げられています。
このことは、認知症のある・なしに関わらず、将来“病院で死ねない時
代”に突入して行きます←高齢者は増えるが病院のベットは減ることは
あっても、増えることはない・・・。
そのため、ターミナル期に対応できる在宅医療体制(訪問診療・往診、
訪問看護、訪問歯科診療、訪問薬剤指導等)と医療をバックアップする
介護体制の充実は不可欠となり、ケアマネジャーがそこにどう関わって
いくかが鍵となります。今日、ターミナル期におけるケアマネジャーの
役割について、以前に比べると、このことをテーマとした研修の場が地
域でも開かれつつあると感じています。是非、そういった場に積極的に
参加し、ケアマネジャーとしての視点や役割を学ばなければならないと
感じています。
また、ケアマネ・ポート44号にも記載があるリビング・ウィル(終末
期の医療と介護についての意思表明等を書いた指示書)については、あ
らかじめ元気なときに、判断ができなくなった時の自分を想定して考え
る難しさも指摘されています。仮にそのことができたとしても、実際に
病気を経験した際の思いや気持ちとの不一致が生じることも予想され
ます。また、本人の思いが指示書に残されたとしても、家族の気持ちと
異なることもありますし、単純に広がるものではないと思いますが、あ
る程度考え、こういったことの普及が進むことで、ケアマネジャーを含
めた医療、介護に携わるスタッフに有効に機能するものだと思います。
重い・・・テーマではありますが、要支援・要介護認定を受ける前の段階
の方が参加される、すこやかサロン(教室)等で、話し合えればいいのか
もしれません。
次回のテーマ:【医療資源の地域格差是正】【若年性認知症への対策】
予定
(編集委員 松本恵生)
以前も述べましたが、本人の意思決定能力が薄弱となった時の医療同意
についての問題は喫緊の課題であると感じています。ことターミナル期
や急変時に関しては認知症に限らず、意識状態の低下や理解・判断力の
低下を招く状況は容易に予測できます。一方、今の医療は手術など医的
侵襲を伴う医療行為については、きちんとその行為の目的や危険性を説
明し、患者の同意を持って当該行為を施すといったプロセスが一般的に
なっています。この流れはますます拡大し、軽微な検査にまで同意を求
める医療機関も珍しくはありません。このような医療(サービス)側の
一つの流れは認知症高齢者にとっては医療を受けるひとつのハードル
になっています。ここまでは課題3の「途切れない医療」体制づくりの
背景です。
認知症に限らずターミナル期に対応する(できる)種々の資源は順次充
実してきていると言ってよいでしょう。これに比べ、これら資源を活用
する側の意思決定やその支援についてはまだまだの感があります。ここ
で扱うターミナル期の課題に挙げられる「認知症の人の意思と尊厳が尊
重されながら最期」となると、いわば「途切れない医療」をどう扱うの
か?言い換えればその中止や(積極的な)さし控えまで考慮していく必
要がある訳です。ここでも手段の中ではリビング・ウィル等の把握が一
番に上がっています。一般的に、リビング・ウィルの基本となる医行為
に対する自己判断には、医療行為に対する十分な説明(情報開示)説
明を理解し、納得する(医療同意能力)、自由な意思による同意(自発
性)の3要素が必要とされています。更に尊厳にまで言及すると、取り
扱う複雑な思いをきちんと整理し、判断できる能力が保たれる初期・軽
度の時期でなければ有効な意思確認はできないでしょう。反面、このよ
うな初期の時点では、時期尚早の判断が一般的です。この判断は利用者
側だけでなく、ケアマネジャー側にも不謹慎だと勝手に決め付けている
傾向もあるかもしれません。啓発による意識改革は最も基本的な部分で
すが、平素よりの意識付けが一般的になるためにはまだまだ時間がかか
るでしょう。この時間を短縮するためには我々一人一人がある程度の危
機感を持ち、平素より意識付けの働きかけをしていくことが必要かもし
れません。
少し前に報道もされていましたが、「終末期の医療に関する意識調査等
検討会の報告書によると、2013年3月、20歳以上の男女およそ2,200人に
調査したところ、終末期医療について、家族と話し合ったことが「ある」
と答えた人は42.2%で、「ない」と答えた人は55.9%だった。また、受け
たい医療などについて、書面に記載しておく事前指示書を作成している
人は、3.2%にとどまった」とのこと。さて、果たしてみなさんはご自身
のリビング・ウィルについてこれ迄真剣に考えたり誰かと話し合ったこ
とがあるでしょうか?
(副会長 松本善則)
■全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議資料■—————-
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/0000038295.html
全国介護保険・高齢者保健福祉担当課長会議(H26.2.25)資料は、介護
支援専門員にとって、下記
ような、大変重要な記載がされています。是非、目を通して下さいませ。
○介護支援専門員に係る研修カリキュラムの見直しについて
○主任介護支援専門員研修(研修更新制)について
○介護支援専門員実務研修受講試験の見直しについて
○課題整理総括表及び評価表について
○小規模多機能居宅介護事業所等による要介護認定の申請代行につい
て
■事務局からのお知らせ■———————————
★<独自研修>受講者募集中!ぜひご参加ください!
◆診療報酬改定から読み解く介護報酬改定
日 時:平成26年4月18日(金)
場 所:ハートピア京都 4階 第4・5会議室(京都市中京区)
講 師:宮坂 佳紀 氏
(メディカル・テン代表)
↓↓詳細はこちらです
http://kyotocm.jp/studyinfo/pdf/20140418.pdf
◆認知症ケアに必要な本人視点とは?
~パーソン・センタード・ケアと「ひもときシート」~
日 時:平成26年4月20日(日)
場 所:ハートピア京都 3階 大会議室(京都市中京区)
講 師:山口 喜樹 氏 (認知症介護研究・研修大府センター研修指導
主幹/平成20~22年度 認知症ケア高度化推進事業ワーキング委員)
↓↓詳細はこちらです
http://kyotocm.jp/studyinfo/pdf/20140420.pdf
★住所・氏名・勤務先等を変更された方へ
住所・氏名・勤務先等を変更された方は、「住所・氏名・勤務先等の異
動届」をご提出いただきますようお願いいたします。書式は当会ホーム
ページからダウンロードできますのでご利用ください。
★平成26年度 京都府介護支援専門員会会員証について
平成26年3月15日までに平成26年度会費を納入いただいた会員様に
は4月発行予定の「ケアマネ・ポート」45号に会員証を同封いたしま
す。
■ひとこと■——————————————
私事ですが、今月で「45歳」になりました。「1969年」生まれ。せっか
くなので「1969年の出来事」を調べてみました。大きなところで、『ア
ポロ11号が人類初の月面有人着陸を果たす』『東名高速道路が全線開通』、
いまだに放送されている『テレビアニメ「サザエさん」放送開始』がこ
の年だそうです。
社会保障制度に目を向けますと、この45年でかなりの発展を遂げたと言
えます。「国民皆保険・皆年金」を実現され、1973年には「福祉元年」
を迎えました。関係するところでは、「社会福祉士及び介護福祉士法」
が制定され、福祉専門職が制度化。「ゴールドプラン、新ゴールドプラ
ン」、そして介護保険の創設と、社会保障制度は維持・拡充を続けてき
た45年とも言えます。
26年度は診療報酬改定や介護報酬改定(増税に伴う基本単位の改定)を
迎え、27年度の改定に向けて整理が必要な年度になりそうです。介護保
険制度の要であるケアマネジャーとしても重要な年度になりそうです。
(「サザエさん」のようにすべての世代に支持されるケアマネジャーで
ありたい私です)
(編集委員 上村靖彦)
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公益社団法人 京都府介護支援専門員会・編集委員会
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京都市中京区竹屋町通烏丸東入る清水町375
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TEL :075-254-3970
FAX :075-254-3971
MAIL:info@kyotocm.jp
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