033号

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┏┏┏   公益社団法人 京都府介護支援専門員会
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┏          2014/2 ★ 通算033号 ★
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□■2014年2月28日配信 通算033号□■
CONTENTS―――――――――――――――――――――――
_/_/_/京都式オレンジプラン(その3)
_/_/_/事務局からのお知らせ
_/_/_/ひとこと
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■京都式オレンジプラン(その3)■—————-

前回に引き続き、認知症対策の方向性【8つの課題】を複数回メルマガ
において紹介致します。
京都地域包括ケア推進機構
http://www.kyoto-houkatucare.org/orangeplan/

今回は、課題5【地域での日常生活・家族支援の強化】について・・・

認知症の方を支える地域づくりを目指し、徘徊時の早期発見や事故の未
然防止のためのネットワーク作り、徘徊模擬訓練の実施等が広がりつつ
ある。京都府における徘徊模擬訓練の実施は、H21.3 亀岡市と京丹後市におい
て国のモデル事業(認知症地域支援体制構築事業)で実施され、

H23.3 舞鶴・綾部・福知山 3市合同
H24.2  向日市・長岡京市
H24.10 木津川市
H24.11 網野町
H24.11 京丹後市
H25.3 向日市
H25.3 南丹市
H26.2  向日市・長岡京市

京都市内では、H23年から左京区岩倉学区において毎年継続した訓練が
行なわれ、H24より隣接する市原野学区やH25には北区においても訓練が
開始されている。
※すべて把握できておらず、上記以外で、開催されている地域があるか
もしれません。ご了承下さい。

また、H26.1.29新聞にて下記のような記載がありました。
行方不明となり死亡または見つからなかった認知症の人が2012年の1年
間だけでもなんと500人以上
いることが判明。家族が懸命に捜しても、長期にわたり安否すら分から
ない人もいる。身内を守れなかった深い後悔と悲しみの中、家族は帰り
を待ち続けている・・・。

例えば夜間頻回な徘徊がある方を地域で見守ることは難しく、限界もあ
ろうかと思うが、見守りや声かけで、事故や怪我を未然に防ぎ、【徘徊】
を【散歩】に変えられるような地域づくりが望まれます。ちなみに、岩
倉学区では、警察に保護の依頼をする前に、地域の方々の気づきで、発
見できた事例が、H26.1で3件もありました。行方不明になることは、特
別なことではないといえるでしょう。

次回のテーマ:【認知症ターミナルケアにおける対策】予定
(編集委員 松本恵生)
課題4【とぎれない介護サービス体制づくり】

認知症は進行性の病であって進行度によりニーズが変化することや、認
知症にまつわる精神症状が環境に大きな影響を受けることなどから認
知症ケアについては絶えず臨機応変で柔軟な対応が求められます。他方、
認知症の方にとっては(必要とされる)ケア環境の変化が精神症状を悪
化させる特性が臨機応変さの足枷になると言った難しい問題を抱えて
います。認知症の進行で馴染みの通所介護が利用できなくなって、事業
所を変更したが、新しい事業所が本人には受け入れられず更なる混乱で
膠着するケースは珍しくありません。こういった状況を回避するための
方策のひとつは、小規模多機能型居宅介護のようなリロケーションダメ
ージを最小限にとどめた多機能サービスの供給体制になりますが、地域
によっては量の充足すら不十分ですし、コスト面なども考慮するとすべ
ての人が容易に使えないという現状を抱えています。つまりは既存サー
ビスをどのように組み合わせながらニーズの変化に対応していくかが
重要なカギを握るわけです。個々のサービスが認知症(症状)に対する
対応力を向上させることは勿論重要ですが、認知症の方のケアマネジメ
ントに於いては、ニーズの変化を後追いするのではなく、状態像の変化
を予測し、環境の変化に対する許容力があるうちに、新たなサービスへ
の関係構築を始めるなど、想定される更なるニーズへの対応準備は不可
欠だと思います。また、この考え方はケアマネジャーだけでなく関係す
る専門職は勿論のこと、本人、家族にも共通の認識を持ってもらう必要
が出てきます。そのためにはこの認識を共有させるツールが必要であり、
その一つが「認知症ケアパス」というわけです。認知症には様々な原因
疾患があり、原因疾患によってはその進行や出現する症状は違います。
また個人因子や環境によっても変化しますし、対応できる社会資源には
大きな地域差があります。このように、認知症のケアパスは大腿骨頚部
骨折のような普遍化、標準化されたものに集約することはできません。
ただし、少しでも多くの事例を蓄積しておけば類似ケースの検索によっ
て、今あるケースの予後予測には有用で、使いようによっては社会資源
の開発やそれによる地域の介護サービスの平準化も期待されます。要す
るに今後はその運用が如何に行われるのか?ケアパスもオレンジプラ
ンも単なる仕組みでしかありません。作りさえすれば、認知症の人が全
て救われるというものではなく、使い手である我々がそれを「どう活用
するか?」にかかっているのだと思います。
(副会長 松本善則)
■事務局からのお知らせ■———————————

★平成26年度の会費納入について

◆「預金口座振替依頼書」をご提出いただいた方は、2月27日(木)に
自動振替させていただきました。

◆コンビニエンスストア払込票がお手元にある方は、3月15日(土)ま
でに納付をお願いいたします。
会費納入について、ホームページの会員ページにお知らせを掲載してお
りますのでご確認願います。
★<独自研修>受講者募集中!ぜひご参加ください!

◆施設ケアマネジャー研修
人生の最晩年期に関わる介護支援専門員の役割
~看取り介護を通じて考える~
日 時:平成26年3月14日(金)
場 所:ハートピア京都 3階 大会議室(京都市中京区)
講 師:菊地 雅洋 氏
(社会福祉法人登別千寿会 特別養護老人ホーム緑風園総合施設長)

↓↓詳細はこちらです
http://kyotocm.jp/studyinfo/pdf/20140314.pdf

◆診療報酬改定から読み解く介護報酬改定
日 時:平成26年4月18日(金)
場 所:ハートピア京都  4階 第4・5会議室(京都市中京区)
講 師:宮坂 佳紀 氏
(メディカル・テン代表)

↓↓詳細はこちらです
http://kyotocm.jp/studyinfo/pdf/20140418.pdf

◆認知症ケアに必要な本人視点とは?
~パーソン・センタード・ケアと「ひもときシート」~
日 時:平成26年4月20日(日)
場 所:ハートピア京都 3階 大会議室(京都市中京区)
講 師:山口 喜樹 氏 (認知症介護研究・研修大府センター研修指導
主幹/平成20~22年度 認知症ケア高度化推進事業ワーキング委員)

↓↓詳細はこちらです
http://kyotocm.jp/studyinfo/pdf/20140420.pdf
■ひとこと■——————————————
14日から16日にかけて、大雪により東日本を中心に大きな被害がでまし
た。京都でも通勤が出来ない職員や、通所系サービスが営業中止する事
業所も多々あったと聞きました。当事業所の車は「冬用タイヤ」を装着
していたので、備えあれば憂いなしでなんとか営業ができ、利用者の
方々にご迷惑をかけることなくすみました。災害時のケアマネジャーの
役割を以前に机上訓練を通して学びましたが、普段から災害のことを考
えていなければと再認識しました。
(編集委員 上村靖彦)

 

▼△▼△▼△▼△▼△▼・発行人・▼△▼△▼△▼△▼△▼
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TEL :075-254-3970
FAX :075-254-3971
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