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公益社団法人 京都府介護支援専門員会
★ メールマガジン ★
□■2024年10月25日配信 通算217号■□
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CONTENTS
_/_/_/介護支援専門員が知っておきたい労務関連
_/_/_/研修冊子について
_/_/_/研修のご案内
_/_/_/当会ホームページについて
_/_/_/ひとこと
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■介護支援専門員が知っておきたい労務関連 ■
昨今の物価上昇により、介護支援専門員に関わらず、世間一般的に給与や生活にかかる費用などを気にされている方は多くなっています。
特にニュースなどでベースアップが行われた話や、初任給が数万円上がったなどと報道されているのを聞くと、介護保険の中で仕事をしている私たちの給与や処遇はどうなるのかと気になるものです。
そんな中で、介護支援専門員として理解しておきたい労務に関する内容についてご紹介したいと思います。
介護支援専門員は事業所に所属して働くことになります。株式会社や合同会社、社会福祉法人等の会社に属して仕事をするわけですが、そうした中で毎年ベースアップや昇給が行われる場合が多いと思われます。そんな中、基本給が上がって喜んでいたのに「手取りが減った」なんて経験をしたことがある方はおられませんでしょうか?まさに私が今この状態です。
手取りが減る大体の原因は、健康保険料や厚生年金の保険料アップによるものと、住民税が増額された場合が多いです。これは健康保険・厚生年金保険の保険料が等級により決められていること、住民税が前年の収入に応じて変更されることに起因しています。
まず健康保険料や厚生年金の仕組みですが、毎年4月~6月までの3か月間の報酬月額(実際に支払われた給与額の平均)を算定基礎届けにより提出し、年一回保険料の見直しが行われます。これを定時決定と呼びます。昇級があればそれが反映される形ですが、報酬月額がどの等級に該当するかで判断されます。昇級があっても保険料が上がらない方もおられますが、決定した保険料が9月から翌年8月まで適用となります。ここで、4月~6月までの報酬月額を減らせば、保険料を下げることができるのではないかと思われた方もあるかもしれません。しかし残念ながら、4月~6月までの報酬月額を減らしても、7月以降報酬月額を上げると、定時決定ではなく随時改定と呼ばれる形で、その都度変更されますので、保険料を意図的に下げることはできません。この部分は決められた保険料を納めるしかないということです。
次に住民税です。住民税は前年の収入に応じて毎年6月に変わります。住民税はその仕組み上、人によって大きく納税額が異なりますので、ここで詳細は控えますが、ふるさと納税を使うことで住民税を減額することも可能です。興味のある方はふるさと納税について調べられるのも良いかもしれません。以前ふるさと納税は確定申告をしないと減税等の恩恵を受けることができませんでした。そのため確定申告が手間でふるさと納税に手が出せなかった方もおられたかもしれませんが、現在は「ふるさと納税ワンストップ特例」や「マイナポータル連携」を利用した比較的申告しやすい方法もあります。
普段あまり給与明細を詳しく見ないという方も、一度じっくりと確認してみてください。ちなみに住民税が給与から天引きされていないという方は、普通徴収という納税の方法になっていますので、給与からの天引きを希望される場合は勤め先にその旨を伝える必要があります。そんな場合は「特別徴収でお願いしたい」と伝えてみてください。
話しをタイトルの「介護支援専門員が知っておきたい労務関連」に戻しますが、単純にこういった労務(税や保険料)に関する内容は、自身の給与や処遇に関連することだけでなく、普段の私たちの相談援助の場面でも意外と活用出来たりします。相談援助の場面で、介護保険以外の保険料や税について話ができると、非常に知識量豊富な介護支援専門員であるという印象を与える場合があります。当然介護支援専門員の業務範囲の問題もありますので、基本的な介護支援専門員としての姿勢を示したうえで、会話の一部に雑学として取り入れてみると、ご利用者やご利用者家族との信頼関係がより強固なものになるなんて場合もあるのではないでしょうか。
とは言っても、より詳細なことについては専門家に尋ねるのが一番ですので、その相談窓口をお伝えするというのが、介護支援専門員としてのスタンスになってくると思います。
今回は介護支援専門員としてあまり関係の無いような話だったかもしれませんが、色々なことに興味を持って話の引き出しを増やしてみると、思わぬところで役に立ってくるかもしれません。
(広報委員長 中嶋 優)
■研修冊子について■
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例年、4月に年間の介護支援専門員更新研修や当会の企画研修などをまとめた研修冊子を会員様に送付しておりましたが、令和4年度から研修冊子は作成しないこととなりました。令和6年度の法定研修に関しましては、当会ホームページで情報提供しております。
また、当会ホームページでは関係機関からのお知らせなど、広く当会の事業に関する情報などを提供しております。
https://www.kyotocm.jp/informations/?cat=seminars
■研修のご案内■
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【企画研修】
◆高齢者虐待!その時、私たち介護支援専門員はどう動く?~守ろう、利用者も家族も、そして介護支援専門員も~
日時:令和6年12月11日(水)14:00~16:00
開催方法:Web会議システムZoom
定員:90名(先着順)
受講料:会員2,200円(税込) 非会員4,400円(税込)
講師:松崎 才枝 氏/独立型社会福祉士事務所 ソーシャル・サポート まつざき
詳細・お申込みはこちら↓↓↓
https://www.kyotocm.jp/download/r06kikaku20241211/
【府民公開講座】
◆公益社団法人京都府介護支援専門員会 令和6年度府民公開講座
『認知症がくれた贈り物』
日 時:令和6年11月9日(土)14:00~15:30
開催場所:ハートピア京都 3階 大会議室(京都市中京区清水町375)
参加費:無料(定員120名・先着順)
【講演】「認知症がくれた贈り物」
講師:映画「ぼけますから、よろしくお願いします。~おかえり お母さん~」監督 信友直子氏
※本公演会では、映画の上映はありません。
詳細・お申込はこちら↓↓↓
https://www.kyotocm.jp/informations/20241109_fuminkouza/
■当会ホームページについて■
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研修情報やお知らせ、他団体様からの研修会・講演会などのご案内を掲載し随時更新しております。
https://www.kyotocm.jp/
■ひとこと■
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お彼岸の頃になると彼岸花が咲く。毎年毎年確実に咲くので、すごいもんだと思っていたが、今年はいつもより10日ほど遅く、10月4日あたりに近所の土手や田んぼの畦道に咲いていた。金木犀の香りは10月12日辺り。香りは1週間も、もたなかったのではないか。花は温度と日照時間の長さで咲くと授業で習った。日照時間は変わっていないだろうから、やはり温度か。地球温暖化を嘆くべしか、どんな時も最適解を知る植物を讃えるべしか。モニタリングに向かいながら、とりとめのないことを考えている。
(常任理事 佐藤 弓子)
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発行:公益社団法人 京都府介護支援専門員会・広報委員会
〒604-0874 京都市中京区竹屋町通烏丸東入る清水町375
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TEL :075-254-3970
FAX :075-254-3971
MAIL:info@kyotocm.jp URL: https://www.kyotocm.jp/
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